9月17日のリーグ・アン第6節パリ・サンジェルマン対オリンピック・リヨンの試合で早くもネイマールとエディンソン・カバーニの確執が噴出してしまいました。
PKのキッカーを巡り小競り合い
この騒動のおおまかな流れはこんな感じ。
47分頃、ネイマールに対して得たFKを巡り何故かその時ボールを持っていたダニエウ・アウベスにカバーニがボールを渡すよう求め2人がもめている間にネイマールがすっと割って入りアウベスからボールを奪いネイマールがFKを蹴る
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79分頃、ムバッペに対して得たPKをカバーニが蹴ろうとするところにネイマールが蹴らせれくれるよう頼んだけれどカバーニが拒否
結果的にどちらもこのプレーからは点が入らなかったので、さらに不穏な空気が増幅してしまったのかもしれません。特にPKを外してしまったカバーニは相当痛かったと思います。
最初のFKではアウベスがネイマールに渡すためにボールをホールドしていたように見えたので「あーブラジル連合だわ」とちょっと嫌な印象を受けたのですが、本人はネイマールに渡すためにボールを持っていたわけではなく自分が蹴ろうとしたと言っています。
試合後、当事者の1人カバーニは「よくあること。大した問題ではない」と言っていましたが、ヨーロッパ各メディアでは「ロッカールームではネイマールとカバーニが言い争いになりチアゴ・シウバとマルキーニョスが止めに入った。」とか「ネイマールがナセル・アル・ケライフィ会長にカバーニを放出するように頼んだ。」「ネイマールがカバーニのインスタグラムのフォローを外した」などと早速大々的にゴシップを報じています。
Cavani-Neymar, le penalty de la discorde https://t.co/hnLEauGGGz pic.twitter.com/zmct9MN8hT
— Paris Match (@ParisMatch) 2017年9月20日
(@ParisMatch twitter)
後から思い返してみれば、この試合結果こそ2-0でPSGが勝利しましたが2得点とも記録はリヨンのオウンゴールでしたし、マルコ・ヴェラッティが欠場していたことも大きかったのかもしれませんがPSGはかなり内容が悪かったです。
当事者の2人だけではなく、この試合スタメンで出場したドラクスラーも空回りしていたし、ムバッペも試合終了前の得点に絡むまでは全く空気のようで存在感がなく全体的にチグハグな印象でした。
何かがあって試合前からチーム内の空気が悪かったのか、それとも思うような試合運びができずフラストレーションが溜まった結果このようなことが起きたのか。どちらにしても後を引かないと良いのですが。リーグだけなら力の差で勝つことはできるかもしれませんがチャンピオンズリーグ(CL)ではこのような試合内容では相当厳しいと思います。
周囲の反応
サッカー界でも様々な反応が。
元ウルグアイ代表のディエゴ・フォルラン「ネイマールはメッシにはこのようなことをしなかった。カバーニをリスペクトすべきだ。」
レアル・マドリードのジネディーヌ・ジダン監督はPSGについては言及しないとしつつも「うちではコーナーキックを蹴るのも、PKのキッカーもありとあらゆるすべてを決め試合に向けた準備をしっかり行っている。」
レネ・シモンエス氏「PSGがネイマールに全て託すつりで獲得したならネイマールに任せるべきだ。きちんとキッカーを決めておかなかった監督に1番責任がある」
シモンエス氏はネイマールがまだブラジルのサントスに所属していた時期にアトレチコ・ゴイアニエンセの監督を務めていて、当時のネイマールのワガママな振る舞いを見て「モンスターを生み出そうとしている」と語った人物なのですが今回の件ではネイマールを擁護しているようです。
意外なところではニース所属のマリオ・バロテッリがインスタグラムのストーリー上で(24時間で消える投稿)この問題に即座に首を突っ込み(苦笑)「ネイマールはキッカーを頼むべきではない」と、ネイマールに対して苦言を呈していました。
PSG今後の展開は?
パリ・サンジェルマンのウナイ・エメリ監督は「2人の間で解決するようにと頼んだ」と答えていました。一部ではケライフィ会長を交えて話し合いの場を持つようだとの報道もありましたが現時点ではそこまではしていないようです。
ズラタン・イブラヒモビッチが抜けた昨年、リーグ最多得点を稼ぎエースとしてチームに貢献したカバーニからしてみればなぜ新参者のネイマールに譲る必要が?と思うのは無理はないですし、ネイマールからしてみれば自分が中心のチームを作るためにPSGに来たのに。という思いでしょうからお互い平行線ですよね。
けれども個人的に今までの試合を見ていた感じでは、当初ネイマールとカバーニの間はお互いアシストをしあうなどかなり連携が取れていて関係は悪くなかったように見えました。ところがムバッペという強力な駒がまた1つ加わったことでなんとか上手く保っていけそうだったパワーバランスが崩れてしまったのかなという気がしています。
PSGとしてはネイマールという大きなアイコンを手にいれた以上、今後はネイマールのやりやすいチームに整理していかざろうえないのではないでしょうか。冬には大量の選手放出も予想されます。
そして当のネイマールは騒動もどこ吹く風、19日ロンドンで行われたファッションブランド、トミー・ヒルフィガー(Tommy Hilfiger)の2017年フォールコレクションに赴いていました。
F1ドライバーのルイス・ハミルトンと。相変わらず目立ちすぎな2人(@tommyhilfiger instagram)
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果たして次の試合までにはこの問題は解決しているでしょうか?CLのバイエルン戦も色々な意味で俄然楽しみになってきました。