昨シーズンまでのパリ・サンジェルマン1強体制の牙城を崩し、モナコ17年ぶり8回目の優勝で幕を閉じた今シーズンのリーグ・アン。1位のモナコ、2位のパリ・サンジェルマンに加え、シーズン通して躍進した3位ニースとかつての復活を望む4位のリヨンも合わせて今シーズンの上位4チームをまとめてみました。
ヨーロッパの話題をさらったモナコ旋風
コロンビア代表ラダメル・ファルカオの復活と18歳の天才キリアン・ムバッペの登場で、総得点が107という攻撃力のモナコの試合は爽快で面白かったです。モナコは最終的に30勝3敗5引き分け、2位のパリ・サンジェルマンに勝ち点8差をつけての優勝でした。チャンピオンズリーグではベスト4という結果も残してモナコにとってはほぼ完璧な1年だったでしょうね。
若い選手が中心のモナコは、今シーズンの活躍で今夏の移籍市場では中心選手の多少の流出は仕方がないところでしょうが、レオナルド・ジャルディム監督のもと来シーズン以降も変わらず面白い試合を見せて欲しいですね。
PSGエメリ監督の1年目は及第?落第?
一方、リーグ4連覇中だったパリ・サンジェルマンはスペイン、リーガエスパニョーラのセビージャからウナイ・エメリが監督に就任し、リーグ5連覇と悲願のチャンピオンズリーグ優勝を目指していたわけですが、チームの中心的存在だったズラタン・イブラヒモビッチやダビド・ルイスがクラブを去ったことも大きかったのか、体制が整わず出遅れてしまいました。その後も大事な試合で勝ち点をとりこぼすなどし、結局モナコには追いつけませんでした。
チャンピオンズリーグではホーム、パルク・デ・プランスにバルセロナを迎えた1stレグでの快勝から一転、あのカンプ・ノウでのバルセロナの大逆転劇。パリ・サンジェルマンにとっては悪夢として記憶に残ってしまいました。
今のところエメリ監督の去就については表立って出ていないようですが、フランスNo1のクラブとして当然の高い目標を掲げて、万全の体制で挑んだだけに不満の残る今シーズンの結果。もしかしたら電撃解任ってこともあるかも?
シーズン通して安定感のあったニース
モナコとともに今シーズン躍進したのが3位のニースでした。3位以上が確定したのが実に41年ぶり!来シーズンのチャンピオンズリーグ予選3回戦からの出場権も獲得しました。第20節でモナコに抜かれるまでは安定した強さで首位を走っていたのですが、最終的にはパリ・サンジェルマンにも抜かれて3位という結果でした。
今シーズン入団した元イタリア代表のマリオ・バロテッリの活躍も大きかったし、なによりまだ若い選手が多いチームなので来シーズン以降も期待できそうです。ただ今回の躍進の立役者であるバロテッリも契約は今夏までで去就は不明、そしてリュシアン・ファブレ監督が日本代表の香川真司が所属するドルトムントの監督に就任するのではないかと囁かれているので来シーズンはだいぶ体制が変わってしまうかもしれません。
リヨン黄金時代の復活なるか?夏の移籍市場が鍵
4位のオリンピック・リヨンはコランタン・トリッソとアレクサンドル・ラカゼットという2枚看板に、1月の冬の移籍でマンチェスター・ユナイテッドからオランダ代表のメンフィス・デパイが加入し攻撃に厚みが増してチームとして充実してきました。ヨーロッパリーグでは準決勝で残念ながらアヤックスに破れてしまったけど、ベスト4という結果はリヨンの勢いを感じさせる結果だったと思います。
ただ、おそらくラカゼットとトリッソが移籍濃厚なので来シーズンはまた新しくチームを作り直す必要があるかもしれませんね。でもその分、今夏のメルカートは力を入れるというような話もあったので、かつて7連覇した時のような黄金時代を目指すためにも大物選手の獲得を狙ってくるのではないでしょうか。
またDFのエマヌエル・マンマナ、MFのナビル・フェキルやリュカ・トゥサールなど期待の若手選手も多く今後の活躍が楽しみです。